お足の変形について


  外反母趾、仮性扁平(アーチの倒壊)、ゾウさん足について
 多くの人は、これらの原因を靴にあると思いこんでいます。靴が大部分の元凶になりますが、これは選び方の間違いからくるもので、とんでもない誤りです。現場で久しく注文にかかわってきた者として説明させていただきます。街中で履く為の革靴と限定して話を進めていきます。
 靴にもTPOがあります。ドレスの時はドレスシューズ、歩く目的の為にはまずは紐結びの靴、またはモンクタイプの甲ベルトで調整が出来る靴であること。そしてスリッポン形式の靴はドライブ用には最適と思います。この3タイプに大別できます。ドレス用のパンプスで通勤や仕事で履いているのは、本来言語道断なことなのです。これはまさに外反母趾の最短距離にあると思います。それだけではありません。日本の小説で見かけられなくて、フランスの小説の描写に出てくるのが、クルブシの美しさに対する著者の眼差しです。女性はいつまでも、足首の細さを維持して自慢すべきです。パンプスは車から降りて歩道を横切って玄関迄しか、外を歩いてはいけないのです。地下鉄に乗って階段を上り降りしてはいけないのです。ドレスで仕事をする人はいないと思います。パンプスも同じように扱って頂きたい。パンプスはすねを長く見せ、足首を細く見せる効果はありますが、歩くと足首に過重な負担と、ふくらはぎの筋肉に必要以上の運動量を与え、お足が太くなってしまうのです。歩くように出来ていないのです。
 仕事でパンプス、サンダルをながいこと愛用している人を観察されたら一目瞭然です。まず、クルブシが肥大化ないし変形し、その周辺にむくみを伴い、ふくらはぎに筋肉のこぶが大きく発達しています。そして外反母趾を含め、足指周辺を醜く変形させてしまいます。クルブシ下のむくみには何本も皺が走り、その周辺の皮膚は潤いがなくなり、かさかさとしてきて、色素が沈殿して変色していきます。どなたもご自分の年令より老けたお足になっていきます。ヒールが高いほど、ヒール面積が小さいほど、甲の露出度が多いほど見せる靴であり、歩いてはいけません。結果は前述のとおりになります。特にそうなりやすい世代が昭和40年代生まれの人達で、小さい時に歩きが不足していますので構造的に、か細い柔らかな甲骨をしているので安定感がなく、つまずきやすく、疲れやすく、結果は外反母趾にも、仮性扁平にも、ゾウさん足にもなりやすい構造なっています。か細いか弱さをいつまでも維持するためには、TPOをわきまえた選び方をすれば、70才になっても若い時と変わらないお足でいられ、その時パンプスの履ける、自慢のお足ということになります。

 靴選びでは、

@踵にゆるみがないこと
Aアーチ側面がサポート感のあるもの
B指の側面が緩すぎないもの
C爪先端が当たらないもの
 その他につぎのことを守られたら万全です。
@睡眠を8時間とること(低血圧の人ほど睡眠不足が影響します)
A親指の延長線上の土踏まずの筋肉が指で押して痛い時、指の付け根が
 痛い時、踵の下が痛い時は疲労しているのでお足に休養を与えること
Bストレスがたまっている時は柔軟体操位にして、ハードな運動はしないこと
 当方のお客様で最大限の外反母趾と、アーチが倒壊してひどい状態になっている人は、まったく靴を履いていなくて、絨毯の上で草履を履いている人です。草履でも外反母趾になるのです。普段、靴でも草履を履いても、睡眠不足して働き者で、よく正座をする人は外反母趾、アーチの倒壊、ゾウさん足に間違いなくなります。お足に疲労物質がたまってくると、だるさ、アーチのうずき、指の付け根下の痛み、疲労感を感じる時、椅子に坐れば、足を組みたくなります。次の動作はきまって、椅子、ソファー、電車の座席の上でも正座または横坐りをしたくなります。疲労し過ぎているか、血行が悪くお足が酸素不足になっているからです。要注意の状態です。畳の生活をしている人は正座に慣れていること、そしてだるい時は正座をしていると、いっとき、だるさや疲労感をを忘れさせて、気持ちを穏やかにさせてくれますが、お足はますます血液の流れが滞り、酸素が不足して、組織の状態を悪化させます。またいつも靴を履かない専業主婦のお足を見てください。自由にしていたお足の骨格はゆるみ、フラット化して幅広になり、若かったときの細さを失っていきます。小さい時から素足同然の生活や、下駄を履いて育ったお足は、それに対応した筋肉質のお足になっていますが、それを経験していないお足が、いくら素足が良いから、下駄が良いからといっても、それに対応していないお足には、かえって逆効果で、骨格がゆがみ、平べったいお足になっていきます。
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